当記事は伺的 Advent Calendar 2022、8日目の記事となります。
昨今ゴーストといえば、独自の世界観を持ち、ユーザさんがその世界に没入するスタイルが多く見受けられると思います。
私もそのスタイルで作り続けている一人です。
これはそんな作風を半分くらい手放し、「メタ存在ゴースト」でゴーストマスカレード4に参戦した私が、なんとなく「今の時代のメタゴースト」というものを考えただけの記事です。
メタってなーに?
- 「あとに」という意味の接頭辞
- これが転じた「高次の」「超越した」という意味の接頭辞(学問や視野の外側から見る)
という風にまとめられています。
この場合のメタは2の方ですね。
それを踏まえて「メタ存在」というのは、「物語の視点の外側に立って、物語と読み手を認識している存在」
伺か的には、「自身をゴーストやそれに準ずる存在として捉えたり、デスクトップ環境を認識しているタイプ」とでも言うのでしょうか。
どうすれば世界を認識している雰囲気が増す?
ユーザさんや起動媒体であるSSP、並びにパソコンのことを認識しているのであれば、それらに言及するとそれっぽく見えると思います。
私が詩雨さんで利用したのは
- SHIORI Eventを使い、ユーザさんのパソコン状態やSSPの変化に言及する
- 開いているウィンドウの取得(さとりすと起動時に反応)
- 初回起動時にOnNotifyUserInfoを利用しデータを取得
辺りでしょうか。
SHIORI Eventの導入は、環境次第では頻発してしまい、トークが中断されるなどの可能性を捨てきれないところがあります。
それでもパソコンの残メモリやCPU使用率、バッテリー残量などに言及すると、「このパソコンの中にしっかりと存在している」という雰囲気が出るのではないでしょうか。
個人的には、SSP更新時の「OnBasewareUpdating」「OnBasewareUpdated」あたりを実装するだけでも、SSPというソフトの存在を認識している感が出ると思います。
同様に開いているウィンドウに反応するのも、「ユーザさんが何かしているのを認識している」という存在感を出すのに一役買ってくれると思います。
これに関しては、里々のMc165-1で(「」を含むウィンドウの存在)という情報取得が使えるようになりましたので、だいぶハードルは低くなったはずです。ぽなさん本当にありがとう。
ほぼ同時に(プロセス「」の存在)や(「」を含むプロセスの存在)という情報取得も実装されておりますので、そちらもご活用ください。
OnNotifyUserInfoは、メタタイプのゴースト以外でも「初回起動時で既に同棲などしていて、誕生日を聞くのが不自然」などという部分にもコミットできる、素敵な情報取得イベントです。
デメリットはほぼなく、起動時と変更時に取得されるので、本体設定さえしっかり書いておいてもらえれば、ゴースト側でアクションを起こす必要がないのも魅力ですね。
デメリットらしいデメリットは、「本体設定を入力されていない状態で、初回起動時に名前を呼ぶ演出がある」時くらいでしょうか。
これはReadme等に記載しておくことで、ユーザさんに周知させる事が大事になるかと思います。
こちらは駄でべwikiの方に石綿さんがまとめられておりますので、そちらを使っていただくと導入がスムーズになると思います。
石綿/SSPに登録した誕生年月日を取得して使う方法 - SpecWiki
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今回は、私が「喜びの詩雨」を制作・更新した際に採用したSHIORI Eventについて、少しだけ語らせていただきました。
アドベントカレンダーへの参加、真面目な記事の執筆等、普段は行わないことばかりで緊張しております。
今でも読みづらくはないかとか、文脈おかしくないかとか、若干不安が残っております。
この記事を書いた理由としましては、「独自の世界観にユーザを投入するタイプのゴースト作者でも、メタタイプのゴーストは作れる」という一点に尽きます。
「この子は"其処"にいる」という点では、世界観がある子もメタタイプの子も何ら変わりはなかったです。ただ在り方が違うだけでした。
メタの表現の仕方も、時代が進んでいろいろな手法が取れるようになったのだと思います。
現実の時事をネタにしなくても、「パソコンの中に、確かに生きている」という側面を強く押し出すことで、私はメタタイプのゴーストを作ることが出来ました。
なので皆さんもゴーストを、文字通り「パソコン内で育成」しませんか?